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2008年2月 9日 (土曜日)

大間の本マグロ


魚関係の仕事に十数年従事し、東京の築地や金沢中央市場等で仕入れを行ってきた経験から言わせてもらうと、一般の人は、日頃よく食べる大衆魚を含めて、魚の「目利き」はあまり得意ではないようだ。

例えば、金沢の「観光地」として有名な「近江町市場」に並んでいる魚。もちろん新鮮なものが多いが、僕らが見ると「よくそんな古いものを売っているな」と思ってしまうものもけっこうあり、それらが平気で買われている。はるか遠方産の冷凍甘海老の解凍品だなと思えるものを、「さすがは北陸の甘海老だ」と喜んで買っていく人がいる。「奥さん、マケルよ!」と言われて、原価の5倍の値がついていたものを「半額なんて、儲けたよ」と原価の倍以上の値で買わされている人もいる。まあ、商売の仕方は自由だから、買う人が納得しているなら、それはそれで僕には関係の無いことだ。

最近、テレビや雑誌で、やたら「大間の本マグロ」という言葉に出会う。さて、みなさん、魚の産地の表示はどういうふうにつけられるか知っていますか? これは法律で「原産地、または陸揚げされた土地を産地として表示する」ことになっている。つまり、金沢沖で取れた魚があったとして、その船が青森の大間まで運んで水揚げすれば、「大間産」と表示できるのだ。もちろん同じようなことが、有名な「氷見産」の魚でも言える。「氷見港」に水揚げするだけで高値で取り引されるから、少し遠くてもわざわざ氷見へ入ろうとする漁船は多い。

別の考え方をしてみよう。今の時期、福井の「越前ガニ」に高値がつくが、山陰沖、福井沖、富山沖、新潟沖、でどう海の様子が違っていて、それがどう味覚に影響するのか知っている人はいますか? もっと言えば、北朝鮮沖のカニを見てそれとわかる人なんて(微妙に形が違うんだが)まずいないだろう。味はこれらの産地ではまったく変わらない。大きさと「身入り」で決まる。

「きはだまぐろ」や「びんながまぐろ」が一目見て本マグロではないことぐらいは、わかる人もいるだろうが、本マグロとそっくりな「南まぐろ(インドマグロ)」は区別もつかないだろうと思えるタレントが、「さすが大間産ね」と物知り顔で言うのを見ていると、マグロを10種類くらい並べて「どれが本マグロか?」と実験してみたくてしょうがない。

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