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2008年2月11日 (月曜日)

「八月の濡れた砂」

「八月の濡れた砂」。

1971年に公開された、まだ「日活ポルノ」路線になる前の、日活青春映画の中でも最高傑作のひとつとされる映画だ。舞台は夏の湘南。無軌道で投げやりな青春を、セックスと暴力を通して描いている。そして、僕が「青春の苦い思い出」ということで、思い出してしまう出来事のひとつがこの映画だ。

若い頃、映画のオールナイト興行というのが良くあった。そして、金沢にあった女子短期大学のひとつの短大の映画サークル(同好会だったかもしれない)が主催する5本だての映画会があり、その短大の卒業生で、映画サークルのOB(OG?)である女性が僕を誘ったのだが、5本の映画のうちの1本がこの「八月の濡れた砂」だった。

女性のヌードやセックスシーンが頻繁に登場する映画が低俗な映画とは限らない。事実、「八月の濡れた砂」は名作だと思う。それはわかるのだが、その映画会は、5本すべてが裸のオンパレードだった。見始めた僕が思ったことは、「これが、女子大のサークルの映画会なのか?」ということだ。しかし、受付は女子学生がやっていたし、チケットも「ガリ版刷り」だったから、それは間違いないのだが ……。

映画会が終わったのは、午前2時ごろだったろうか。その日のそれからの数時間、そしてその後の数ヶ月、僕にとっては「青春」と言うには、思い出したくない最も苦々しい時期が、この映画から始まった。彼女にとって、あの映画会に僕を誘ったことが何だったのかは、わからない。純粋にサークルの後輩のためだったのかもしれない。しかし、映画の内容がああいうものばかりであったとしたら、そしてそれが観る物に何らかの影響を与えるとするなら、一緒に観たいと思う相手は彼女ではなかった。

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