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2008年4月19日 (土曜日)

片道2km

大学時代、酒はよく飲んだ。たいていは限界まで飲み、べろんべろんに酔っ払った。次の日になって「記憶が無い」こともしょっちゅうだった。学年がひとつ上の同じ工学部の先輩とは特によく飲んだ。僕の部屋、先輩の部屋、香林坊、片町、…… 香林坊にあった小さなスナックにはよく二人で出かけた。

ある日、学食でカレーライスを食べ、夕方も近くの食堂でカレーライスを食べ、先輩のアパートに行った。彼の部屋に酒が無いことは無いのだが、お土産にウイスキーを1本持っていった。そして翌日、ひどい二日酔いで朦朧としたまま彼の部屋を出て自分の下宿に戻った。「昨夜」の記憶はまったく無かった。

共通の友人から彼の大仕事を聞かされたのは3日後くらいだったと思う。僕は、その日、彼の6畳間の畳の上に、その日食べたカレーを胃酸つきですべてぶちまけたらしい。寝たのは隣の部屋で、その部屋から帰ったのでまったく自分のしたことに気づかなかったのだ。そして先輩は、翌日、畳を雑巾で拭いてみたが、汚れよりも臭いがひどい。仕方なく、まずかなり離れたところに住んでいる知人宅から「リヤカー」を借りてきて、部屋の畳を全部乗せ、犀川まで片道2kmのコースを車に気を遣いながら運び、河川敷で1枚1枚洗ったらしい。水を含んだ畳はかなり重く、帰り道は相当な重労働だったそうだ。そして、この仕事のために、彼は大学の授業を1日あきらめた。畳が乾いたのが何日後だったかは、薄情な僕はもう忘れた。

その後も先輩とは相変わらずよく飲んだ。ただ、この話は共通の友人の間に広まり、僕を部屋に招いて飲もうとする友人は、「今日、何食った?」と聞くようになってしまった。カレーが問題ではなく酒の量が問題なのだが。

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