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2008年4月19日 (土曜日)

ミレーの「落穂ひろい」

       
大学時代に住んでいた下宿屋で、特に仲の良かったのは、Fさん、Kさん、Sさんの3人。僕が大学に入った年は他に一年生は入ってこなかったので、住人は全員先輩だった。そして、その下宿屋の中で「真面目派」が僕とこの3人だったので、よく遊んだ。
     
ある日、4人が僕の部屋に集まったときにFさんがジグソーパズルを持ってきた。高価ものでかなりのピース数だったと思う。そのうちの1個のピースを取り出してFさんが僕に、「これはかなり有名な絵なんだ。この1個で、その絵がわかったら、六角堂で1kgのステーキを奢ってやるよ」と言ってきた。
     
そのピースは暖かい色だった。その色から連想したのはミレーの「落穂ひろい」。先輩は「1個では絶対わかるはずが無い」と思っていたし、僕もまったく自信は無かった。当たったのはまったくの偶然だ。しかし、「当てた」のだ。Kさん、Sさんは、「すごい!」と褒めてくれ、僕と一緒に「い、ち、きろ、い、ち、きろ」と歌いながらFさんを攻撃する側に回った。「六角堂」は当時の僕らにとっては、なかなか入れない店で、入るのはデートで見栄を張るときぐらいだった。そこで1kg分といえばいくらになるのだろうか。
     
結局Fさんの「悪かった、勘弁してくれ」の一言であっけなくこの話題は終わり、僕も「当てた」ことに満足して本当に先輩に奢らせる気はなかったのだが、その後、何かの拍子にミレーの「落穂ひろい」を見るたびに、Fさんのことを思い出すようになってしまった。
     
Fさん、お元気ですか?

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