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2008年4月15日 (火曜日)

「当日は平服でお越しください」

僕は「常識」というものをあまり知らないので、数々の逸話を持つが、その中でもワースト5に入るだろうものに、ある友人の結婚式出席があげられる。

18歳のとき、友人の結婚式に出席することとなった。友人といっても8歳ほど上の人だ。子供の頃に親族の結婚式に出たことはあるが、友人のそれは初めて。当然、礼服姿で出るつもりだったが、届いた招待状には「当日は平服でお越しください」と印刷してある。そして、今から思うと下手な冗談のような話だが、なんだ、平服で良いのかと僕は文面をそのまま信じてしまった。

当日の日曜日、式は午後からで、僕はある場所で看板を作っていた。アルバイトというわけではなく、大学の「立て看」というやつだ。夏だから、僕のスタイルは、お決まりのTシャツ、Gパン、そしてサンダル履きだ。ペンキを使うから、シャツの一部には少しペンキが付いている。昼になって、一緒に作っていた友人に「今から結婚式だから、あとは頼む」とその場を離れようとした。車も自転車も持っていない僕に、「今から着替えに帰って、時間は大丈夫か?」と聞かれ、「いや、着替えないよ。平服で来て欲しいそうだ。」と答えると、「いや、それは違う。招待状はそう書くものだが、実際は違うんだ」と言ってくる。だけど、そのありがたいはずの忠告を僕は一笑に付し、「いや、いや、あの人の結婚式だから、そんな大げさなもんじゃないさ」と、そのまま式場に向かった。

あとは、ご想像のとおり。披露宴は親族よりも友人関係が多く、ラフな感じだったので、多少は救われた。友人も同じテーブルの者も「お前というやつは」と笑っていた。実行委員会形式の披露宴なので、礼服ではなくYシャツにネクタイどまりの人も数人いたから、何とか最後まで席にいることができた。しかし、本当に「冷や汗」というものは出るものだ。そして、僕はかなり多くの友人の式に出席させてもらっているが、案内状を見るたびに、この結婚式のことを思い出す。

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