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2008年4月20日 (日曜日)

音楽に酔う

僕の音楽の聞き方は少し変わっている。車を運転しているとき以外では、何かをするときにBGMとして流すということはまったくやらない。「ながら族」という言葉が僕の若い頃にはやった(今も?)が、FM音楽を聞きながら勉強できるという人間が信じられない。音楽は、「音楽を聞くこと」がメインという状態で聞く。

そして、準備するものはアルコール。酒なら何でも好きな僕だが、音楽を聞くときは、なぜかウイスキーが旨い。そして夜、明かりを消して真っ暗な中で、ヘッドフォンで大音量で聞く。2時間も聞くと耳の中が音楽をとめても「キーン」と鳴り止まないくらいの音量が必要。暗闇は妄想を増幅させ、アルコールの酔いが回るにつれ、本当に「音楽しか無い世界」に入っていくことができる。僕はこういう聞き方をする。そしてこの聞き方にぴったりなのが「中島みゆき」。「玲子」「エレーン」なんかを聞いていると、良いか悪いかは別にして、世の中が悲しくて仕方なくなる。「グレープ」「オフコース」「ユーミン」なんかもおすすめだ。

学生時代、冗談で「婚約者」同士だと言い合っていた女性も、中島みゆきのファンだったが、夜、僕の部屋へ遊びに来たとき、僕が目をつぶって音楽の世界に浸りきっていると、かなり恐い方法で僕を驚かすので困り者だったが、彼女も僕の影響で、中島みゆきはそうやって聞くようになった。

ある夜、僕の部屋で二人で中島みゆきを聞いていた。電気を消し、酒を飲みながら二人で聞くので、最初はスピーカーで鳴らしていたのだが、「やっぱり大きな音で聞きたい」ということで、二人でヘッドフォンを交互に使って聞き始めた。一応、相手は「お客」なので、彼女が2曲聞いたら僕が1曲というかんじだ。しばらくしたら、彼女が、感情をこめて「うーん」という声を出した。「感動しているのかな」と思ったら、そうでもないらしい。そのうち、どう考えてもあのときの声以外には考えられないという声を出し始めた。しかも、だんだん大きく激しくなっていく。壁なんてあってないような下宿屋だ。僕はかなりあせった。近くの部屋に聞こえるのは確実だ。そして、こういう声を出す彼女の意図がわからない。音楽に酔ってそんな声を出すというのは聞いたことが無い。部屋の明かりは消えている。誘っているのか ……?

結論を言うと、その前にヘッドフォンをかけていた僕は気づかなかったが、僕の部屋の前の廊下あたりが小さく「ミシッ」と鳴ったそうだ。「女性が来ていて明かりの消えている部屋」に関心を持った別の住人が、そっと僕の部屋の様子を伺っているんだろうと思った彼女が、「期待に応えてあげた」らしい。そういう性格だということは、前からわかっているつもりだったが、できれば小声で僕にそう言ってからやって欲しかった。暗闇の中ですぐそばにいる女性のそういう声を聞いた男の思考回路への配慮が欠けている。おそらく、彼女のからかう対象も、本当は「オクテ」の僕がメインだったんだろうが。

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