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2008年4月 6日 (日曜日)

初詣

4月に「初詣」の記事をブログに書くのは僕ぐらいでしょう。

昔々、あるところに、僕より10歳くらい年下の男の子と15歳くらい年下の女の子のカップルがいた。なぜか二人に慕われ、よく相談に乗った。ラブラブカップルだから二人きりでデートすればよいものを、そのデートに男の子からも女の子からも歳の離れた僕に「お誘い」がかかる。特に、女の子から「●●さん、デートに行きません?」と甘ったるい声で電話がかかってくると嬉しいのだが、当然ながら男の子とのデートに付き合わないかという「お誘い」。それに付き合う僕の神経はどうかしているとは思うが、誘ってくるこの二人の神経もやはり常人とは異なっていたと思う。

大晦日の夜9時過ぎ、アパートに電話がかかってきた。「あ、●●さん、やっぱり門前へ帰省していなかったんですね」と嬉しそうな声。「今から私の家へ来ません?」

両親と一緒に住んでいる女性の家にこの時間に遊びに行くのもどうかと思うのだが、両親公認となっていた男の子も当然一緒で、「初詣に三人で行きましょうよ」とのことだ。「どうせ、一緒に行く彼女なんていないんでしょう」と憎らしいことを平気で言う。晴れ着でも見て欲しいのかと思ったが、普通の私服だった。そして夕食を済ませていたのに「食べろ」という厳命で蕎麦をいただいたあと、2時間ほどかけて少し離れた神社に初詣に出かけた。僕はもちろん自分のことも祈ったが、この二人が幸せになることも神様に祈ったことを記憶している。

半年後、僕は再び彼女の家を訪れることになる。二人の両親も巻き込んだテレビドラマのような「別れ際のいざこざ」にはさすがに直接は関与しなかったが、「二度と会わない」という二人に、男の子のアパートに残っていた彼女の私物を「運ぶ係」というのも二人に関わった僕の役目だった。不思議なもので、2ヶ月ほど会っていなかったが、彼女はずいぶんと大人びて見えた。つらい経験をしたんだろうという僕の心がそう見させたのかもしれない。

一年後、僕とその女の子の共通の知り合いの家に呼ばれた。その知り合いから「女の子が新しい彼氏を紹介したいんだって」という電話がかかってきたのだ。喜んで出かけると、彼女は以前のように元気そのものだった。僕や知人の目の前で平気で彼氏にベターっとくっついてじゃれている。その元気な姿に僕はほっとしたのだが、「男の子」との親交が続いていた僕はやや複雑な気分だった。僕はわりと過去の恋愛を引きずるほうなのだが、男の子も女の子も、もう昔のことはすっかり整理が付いている。「若い」ということはこういうことなのかなと思った一日だった。

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