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2008年7月 6日 (日曜日)

好きな小説家② 連城三紀彦

          
        
恋 文
少し若い頃、このタイトルに惹かれて買った。そしてその後、彼の単行本のほとんど全てを買うきっかけとなった本である。そのかなりの部分は友人や父に貸して手元にあるのは少ないが、それでも、個人の作家としては現在最も多い。
彼の作品のテーマは「愛」なのだと思う。推理小説も多いが、テーマは「愛」である。恋人同士ばかりではない。親、子、友人、知人、恩人、etc. 表面上の愛ではなく、一見すると裏切りとも思える行動の中に秘められた本当の愛。
その昔、僕がある女性と知り合ったときすでに相手は結婚していた。彼女の誕生日に僕はこの本を贈ることしか出来なかった。
       
明日という過去に
長編です。彼はどちらかというと長編は少ない。
二人の女性の愛憎劇が「手紙」のやり取りを中心に進められる。彼の作品は「結末」で初めて「真実」がわかることが多いが、これもそういう作品である。
       
「背中合わせ」(短編集)
彼の単行本は「短編集」が多いが、これは約260ページの中に21作品が入っていて、特に短いものが集められたのだろうか。僕は「ショート・ショート」も大好きだが、「ショート・ショート」と「短編」の間くらいと言うべきか。手軽に読めて、心にしみて来る。
      
一夜の櫛
「不倫」「浮気」という単語からはあまり良いイメージを受けない。僕が若い頃は、そういうことは肉体的なものが伴わなくても許せないと思っていた。30歳を過ぎた頃から「情熱」は幾つになっても変わらないものだと思うようになった。そしてその年齢になると相手も自分も知り合った時点で結婚していることが多い。ちなみに僕はこの歳まで独身だが。小さな裏切りと大きな愛。
      
「夜よ鼠たちのために」(短編集)
推理小説の短編集。しかし、普通の推理小説のような「トリック」ではない。「心のトリック」とでも言うべきか。最後でのどんでん返しはやはり「愛」がテーマなのだろう。
        
       

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