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2008年7月 8日 (火曜日)

要注意人物①

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僕は、若い頃、たぶん権力者側にとっては「要注意人物」だった。暴力集団である「革●」や「中■」とはまったく違うが、大学時代に「民主的団体」のメンバーであり、いわゆる「学生運動」に絡んでいたこと。最初に就いた仕事が労組の書記なのだが、その労組が当時の「労働運動」の中でも中核的戦闘労組であったこと。石川県の「平和友好祭」等の実行委員会に参加するなど「反戦」活動に参加していたこと。理由はそんなもんだろう。

ある日、50ccの愛車(YAMAHA RX-50)で住んでいたアパートを出発し、道路を走っていたら、30~50mくらい離れてついてくるバイクに気付いた。50ccのバイクは車の脇を走ることができる。自動車が信号待ちで渋滞のところで、僕がスルスルと前に進むと向こうもついてくる。そして「普通のバイク」ならすぐ後ろまで来るはずが、必ず一定の距離を置いて止まる。また僕が進むと同じ距離だけ相手も前に出るが、僕が止まると相手も止まる。けして距離を縮めようとはしない。そして止まっている間、常にバイクのエンジン辺りを見ているふりをして顔を伏せている。僕は気付いてから振り向くことはせず、ずっとバックミラーで観察していた。試しに、信号のある交差点で、僕が赤信号になるかならないかで渡ると、向こうは信号無視でもあわててついてくる。そんな交差点も3回ほど渡ると、「信号無視するほど急いでいるのなら、道に車が少ないときは追い抜いていくはずだ」と、誰も守らない制限速度30km/hで走っても、、相手は相変わらず僕の後ろ30m以上は近づいてこない。

面白くなってきた。相手は「僕が気付いている」とは思ってないようだ。それで、行こうとしていた所へ行くのはやめた。それから、金沢市内をめちゃくちゃなコースで走った。目的地がある走り方ではない。交差点で右折と左折を繰り返すので、通常10分で行ける所を20分後くらいに通っていることになる。それでも向こうは根気よくついてくる。こんなコースを走る理由は考えられない。さすがに「気付いている」ことに気付くはずだと思うのだが、尾行をやめようとはしない。車の通行がまったく無い小路で僕が信号待ちすれば向こうはまったく止まる理由が無いのに交差点から30m離れたところで止まって、さも「エンジンがおかしいなあ」という感じでそこらへんを触っているのだ。おかしいなら、そのまま止まって見ていれば良いものを、僕が動き出すと、とたんに動き出す。それで「気付かれていない」と本気で思っていたのだろうか?

だんだん、こちらが根負けしてきた。学生時代に良く通った喫茶店に行き、コーヒーを飲むことにした。相手も店に入ってきたらどう対応しようかと考えたが、向こうは、そのまま通り過ぎていく。「やっと開放されたか」と考え、喫茶店のマスターと「久しぶりです」と30分ほど雑談した。

店を出た。驚いたことに、あのバイクがちょうど喫茶店の前を、中を窺がうようにゆっくりと通り過ぎるところだった。30分も経っているのだ。その執念には恐れ入る。相手も多少びっくりした顔をしたようだが、すぐに何食わぬ顔でゆっくり走っていく。僕はすぐにバイクのエンジンをかけ、相手を追った。そして向こうが信号で止まったときに、相手のすぐ後ろに止まる。向こうがバックミラー越しに僕を見ることはわかっていたので、僕はそこで目を合わせてやった。そして、目をそらさずに見つめ続けた。「わかっていますよ」という顔をしながら。

信号が青に変わると、そのバイクはさっきまでのスピードはどこへやら。たぶん60km/h以上のスピードで走り去っていった。彼は職場(おそらく警察の「思想対策」関係)でなんと報告したんだろう?

      

      

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