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2008年7月 6日 (日曜日)

好きな小説家① 小林泰三

        
彼の本の中に大阪弁での会話が時々出てくるが、そのおもしろさだけでも一読の価値あり!
         
酔歩する男
この作品を読んで、いっぺんにファンになった。その理由は少し変わっている。僕は「宇宙」「ビッグバン」「相対性理論」「量子力学」等の最新の科学・物理学に興味があるが、その中で、「量子力学」について記述した本には必ず登場する「シュレディンガーの猫」の話が、重要なテーマ(?)になっている。あのアインシュタインの有名な言葉「神様はサイコロを振らない」の話である。まずそこに魅かれた。
しかし「パラレルワールド」「タイムトラベル」などというと、設定は面白くても、そういう話に限って文章が稚拙だったり、安っぽいSFで終わっていたりするものだが、この人の筆力はすごい。ぐいぐいと引き込まれていく。読み始めると、本当に最後まで読み終えないと気がすまない。これは「ホラー」である。SFのような紹介をしたが。かなり怖い。
      
奇 憶
上の写真に「己憶」と題名のついた本があるが、これは短編集で、「奇憶」「器憶」「垝憶」の3作品が収録されたもの(3つ目の題名の漢字は「環境依存文字」なので、見えないかも)。今ここで触れているのは「奇憶」です。間違いではありません。
この作品は、かなり「痛い」。小説の面白さにもいろいろあるが、「主人公に自分をオーバーラップさせる」中で主人公と一緒に泣いたり笑ったりするとしたら、この作品にそれができるのは、僕のような「負け犬」だろう。だから多くの人に受け入れられるかどうかはわからない。読みながら、「ああ、これは僕のことを書いている」と本気で思えた。
      
A Ω
長編である。深い話は「宗教」に絡むのかもしれないが、早い話が「ウルトラマン」である。「ウルトラセブン」かもしれない。ただ、主人公の名は「諸星」だが、特に「科学●●隊」に属しているわけではない。変身すると「シュワッチ」ではなく「ジュワッ」と叫ぶ。でも「子供向け」と思わないでね。大人でないと面白くないだろう。
      
獣の記憶
サイコスリラーというのかな。「おばけ」とは違う怖さ。
       
       

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